FDの定番トラブル、リアステーショナリギアのOリング劣化によるオイル漏れの修理。

ミッション・クラッチなどを外していくと、たぶんどこかで一回ミッション脱着しているっぽい。

なんせ取り付け方がめちゃくちゃでした。

シフトレバーのブッシュは切りかき無視で取り付けてあって大きく変形しているし、
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ミッションハーネスも適当に繋いであって、
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(見慣れない人にはわかりづらいと思いますが、本来ハーネスを止めるべきところで止めていればこんなたるたるになりません。仕上げはタイラップでグルグルにしてあったし…)
まあ、やっつけ感丸出しでした。

クラッチを外し、さらに進めていくと…、
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オイル汚れでドロドロになってるところに目がいきますが、

フライホイールナットには塗ってあるべきガスケットが塗っておらず、
ステーショナリギアについているオイルシール(本来オレンジなのがオイル汚れで真っ黒ですが)が1mmほど抜けてました。

なので、以前にここのオイル漏れの修理をしようとして、オイルシールだけを交換して元に戻したのかと。
そして、すべてを正しく取り付けず、とりあえず交換して組み立てただけ状態だったのかと思います。

ちなみに、ステーショナリギアのオイル漏れのほぼすべては、ステーショナリギアとリアハウジングの取り付け面をシールするOリングの硬化によるオイル漏れです。(真っ二つになってるのがOリングです。)

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オイルシールからは漏れません。(ここのオレンジ色のオイルシールはシリコンゴムで熱劣化に強く、傷さえつかなければ漏れるもんじゃないんです)

そして、抜いたステーションリギアを洗浄してみたら…、

エキセントリックシャフトの軸受けであるメインメタルの剥離がかなり酷く、エンジンブロー1歩手前でした…。
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どんなオイル使ったら7万キロ程度でこんなメタルのやられ方になるのか…。

(前に何べんも書いてますが、エンジン軸受けを守ることはエンジンライフにとって最も重要なことです。軸受けを守れるのはエンジンオイルしかありません。なので、エンジンオイルに求められる性能は軸受けを確実に守ることで、ここを見ればエンジンオイルの良し悪しがわかります。ウチのオイルがすごいのはこの油膜保持性能が圧倒的に良いところです♪)

急遽、メタルも新品に追加交換して、組み立てはきれいに正しい手順で取り付けました。
(きれいに取り付けた写真取り忘れてしまった…。)

エンジンオイルもウチのRT-01に交換しましたので、メインメタルの保護は完璧。オイルによるゴムリングの攻撃性の心配も皆無になります。

フロント側のメインメタル、ローターメタルも心配ですが、エンジン始動後は振動もなくきれいに安定しているので、このままRTオイルを使ってもらえれば、安心して乗り続けられるでしょう。