ロータリーエンジン研究所・REAL-TECHのRE的ブログ

茨城県下妻市にあるロータリーエンジン専門店『REAL-TECH』(リアルテック)のロータリーエンジンに特化したRE的ブログです。 RX-7・RX-8など、マツダ・ロータリーエンジン搭載車のメンテナンスやチューニング、セッティングが本業ですが、代表のハマグチは、『ロータリーエンジン研究家』としても活動しており、ロータリーエンジンの過去・現在・未来について日々研究しており、各媒体にRE関連記事の寄稿もしています。 また、RX-7やRX-8のデモカーを用いてロータリーエンジンの高効率の追求も行っており、REのパフォーマンスを高めるためのパーツ・専用オイルなども製作しています。 このブログでは、日々のリアルテックでの作業や、ロータリーエンジンやRX-7・RX-8などのRE車のウンチクも書いてます。

RTオイルをご検討の方はこちらをお読みください

よく聞かれる おすすめのRTオイル
http://realtech.livedoor.blog/archives/6537489.html

エンジンオイル交換時のオイル使用量
http://realtech.livedoor.blog/archives/16377797.html

2020年04月

サイドハウジングのポート加工の次は、インマニ加工。
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インマニは段付き修正はもちろん、内部を磨きます。
リューターが入りづらいので、色々駆使してます。

そして、ちょっとエイトの豆知識コーナー。笑

6PIの最後に開く2箇所、オグジュアリポートバルブ(APV)のバルブ本体が、前期と後期で作りが違うんですよ。
左が後期で、右が前期です。
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見ての通り、前期のほうが肉抜きされてて後期は無し。後期のほうが肉抜きされてない分、量ると30gほど重いです。
さらに、赤丸の部分も大きくなってます。
ちょうど開閉のときにこの部分がインマニのストッパーに当たります。
昔、前期でこのリンク部が欠けてたことがあったので、後期では補強されてるって感じでしょうかね。

こんなところも、前期に比べて後期は重いんですよね。

ご来店作業でお待ち頂く時間が長い作業は、現在自粛モード。
とりあえず緊急事態宣言が解けるまでは、仕方ありません。

そんな中ですが、オイル通販のご注文を多く頂いており、ありがたい限りです。
オイル通販はいつでも受付中。オイルはいつも在庫有ります。
多くのご注文お待ちしております!


RX-8のエンジンOH作業は調整モノがすべて完了したので、お次はサイドポート拡大加工です。

13B-MSP:マルチサイドポートだけに、ポートがいっぱいです。
加工は、インテークポート×6箇所、オグジュアリポートバルブ×2個、エキゾーストポート×4箇所と、さらにインマニを行います。

各ポート、それぞれで仕上げ具合を変えてます。
っていっても、全部ツルツルピカピカですけどね。
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お預かりのRX-8前期は点検したらエンジンマウントが劣化してストッパーまで落ちてて(赤丸のところ)、ガガガと振動が出てました。
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ユーザーさんと相談の上、エンジンマウント交換。
エンジンマウント、だいたい在庫してます笑

よくみると一回も交換してない感じに加え錆も所どころ見えるのでもしやと思ったら、左右ともエンジンマウントとエンジンマウントブラケットを取り付けるボルトが完全に固着してて、力入れてもうまく回りません。
まあ、固着してるのはよくある事なんですけどね。
このまま無理に力入れながら回していこうとしても埒が明かないのでボルトの頭をぶった切ります。

左側は、ブラケットごと車上から外せるので楽勝ですが、
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右側はエキマニにブラケット引っ掛かって抜けないので車上でボルトを切り取らないとなので、大変です。

ブレーキラインが近いのでちゃんと養生をして、固着ボルトと格闘の末、古いエンジンマウント取り出し成功。
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ボルトもちゃんといつも在庫してるのが功を奏しました。
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ちなみに、このボルトは前期初期型は左右同じ長さですが、途中から助手席側のブラケットが変わり、ボルトの長さが5mmほど長くなっているので、交換時は注意が必要です。

マウント交換後は振動はすっかり消えて快適になりました~。



今日は、REに強烈おススメ、マジ効くクーラント・ニューテックZZ-91Rの交換作業。
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クーラントは暖かい季節になると交換作業が増えそうですが、うちは年中無休でよく交換します。
前に聞いたら、どうもウチがZZ-91Rの販売量日本一らしいです笑
ストリート車では2年交換がお勧めなので、車検の時に一緒にやってもらうといいと思います。
ニューテックZZ-91RはREがクーラントに求める性能をすべて持ってます。
入れとくだけで安心が買えますよ。笑


さて、この前古本屋さんで色々みてたときに、マツダモータースポーツ広報誌・ポールポジションの91年ルマン優勝時のものを見つけたので、既に持ってましたが安かったので買っちゃいました。

パラパラと読んでみたら、当時モノのREルマンカーコレクション下敷きが挟まってて超ラッキー!
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どちらもすごく程度良かったので、よい買い物でした~。

RX-8スピリットRのエンジンOHを進めています。

ちょうど季節的に測定器に良い室温・20℃に合わせやすく、エンジン製作にはいい季節。
各部クリアランス測定と調整を一気に進めました。
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ローターとローターハウジングも再使用でしたが、前後ともそのままで幅差もちょうど良い感じ。

軸受け部、エキセンのジャーナルと、ローターメタル&メインメタルのオイルクリアランスは、ドンピシャ。
2点・3点測定ともに狙い通りに超絶上手くいきました。
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アペックスシール・コーナーシール・サイドシールのガスシールも元々付いていた古いシールをすべて測定して、クリアランス数値をメモ。

アペックスシールは、ローターハウジングとの摺動面のあたりもきれいで偏磨耗もなし。
シールで一番減るアペックスシールの高さもほとんど減ってませんでした。
RT-01偉い!
アペックスシールの厚さは横一直線に凹むように磨耗しますので、測るには普通のマイクロメーターでは測れませんので、先端の尖ったポイントマイクロメーターを使用します。

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このポイントマイクロメーターは使用済みアペックスシールを測る為だけに使ってます。笑


コーナーシールは、側面の黒いDLCコーティングが一切剥がれてませんでした。
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これは、オイルがいい仕事している証明です。やっぱRT-01は偉い。笑
レネシスのサイド排気によって、コーナーシール側面の油膜保持しづらいのでDLCコーティングがされてますが、耐熱性が低いオイルではこのDLCが剥がれてしまって、コーナーシールの動きが悪くなり、エンジンコンプレッション低下に繋がります。

そして、すべて新しいシールを使ってクリランス調整。

サイドシール溝の長さランクが後期から設定された超大きいところが1箇所ありまして、その部分だけは在庫の無加工サイドシールを用いてジャストクリアランス値で調整完了。
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今回もきれいな数値で合わせることができました。
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