ロータリーエンジン研究所・REAL-TECHのRE的ブログ

茨城県下妻市にあるロータリーエンジン専門店『REAL-TECH』(リアルテック)のロータリーエンジンに特化したRE的ブログです。 RX-7・RX-8など、マツダ・ロータリーエンジン搭載車のメンテナンスやチューニング、セッティングが本業ですが、代表のハマグチは、『ロータリーエンジン研究家』としても活動しており、ロータリーエンジンの過去・現在・未来について日々研究しており、各媒体にRE関連記事の寄稿もしています。 また、RX-7やRX-8のデモカーを用いてロータリーエンジンの高効率の追求も行っており、REのパフォーマンスを高めるためのパーツ・専用オイルなども製作しています。 このブログでは、日々のリアルテックでの作業や、ロータリーエンジンやRX-7・RX-8などのRE車のウンチクも書いてます。

RTオイルをご検討の方はこちらをお読みください

よく聞かれる おすすめのRTオイル
http://realtech.livedoor.blog/archives/6537489.html

エンジンオイル交換時のオイル使用量
http://realtech.livedoor.blog/archives/16377797.html

2011年05月

ダイヤルゲージの次はそれをつけるシリンダーゲージ。

シリンダーゲージはその名の通り、シリンダーの内径を測る測定器です。


レシプロではまさにシリンダーブロックの径を測る時に使いますね。

ロータリーではどこを測るときに使うかと言うと、ステーショナリギアとローターのベアリング内径の測定に使います。
この内径とエキセンのジャーナル部分の外径の差がオイルクリアランスになります。


このシリンダーゲージ、リアルテックでは、一般的な標準シリンダーゲージではなく、短脚シリンダーゲージを使用しています。

コレがこだわりです。


レシプロなどのシリンダーブロックを測る時には奥深くまで測りますから、短い脚のものでは長さが足りません。しかし、ロータリーのベアリング測定では深くないので、そこまでの長さがいりません。

なので短脚タイプが使えます。

脚が短いと何が良いかというと、シリンダーゲージは測定時にゲージを左右に若干振りながらダイヤルゲージの数値が一番高くなったところを読み取るのですが、支点から手までの距離が短く保てるため振り幅が少なくでき、短時間で測定数値が読み取りやすく、正確です。

ベアリングの表面は軟らかい層になってますから、測定時には必ず測定傷が入ってしまいます。
なので、すばやく一発で正しい測定数値を確実に読み取ることが要求されます。
うまくいかないからってグリグリやっていると、ベアリングを傷だらけにしてしまい本末転倒になってしまいますね。


ウチはシリンダーゲージはそのベアリング測定にしか使いませんから、ロータリーだけに特化した測定器を使用しています。

標準品より割高なのが痛いですがね。
イメージ 1

イメージ 1
RX-8の車両電気ハーネス丸々1台分です。
室内外・エンジンほか制御関係などエイトについている配線全部です。
安く仕入れてきました。
ラッキーなことに各部のCPUも付いてました。

CAN通信になってからは、昔に比べだいぶハーネスの量が減りましたが、それでもひとまとめにすると結構ありますね。

さて、これを使ってあることをしようと計画中。
ムフフ。

メインメタルやローターメタルを測定する時に使うダイヤルゲージです。
イメージ 1

シリンダーゲージと合わせて使用します。

普通は100分の1mm単位のものを使うのが一般的ですが、リアルテックはダイヤルゲージも1000分の1mm単位で確実に読み取れるものを使ってます。

しかも『世界のミツトヨ』
基本ちゃんと測定するところはミツトヨしか使いません。

こだわりのエンジンパーツ測定器シリーズはまだまだ続きます。
今日のは序の口。
ロータリーマニアだのロータリー馬鹿だの言われる理由がわかるかもね。笑

FDとエイトのエンジン2機を本日出荷しました。
海を渡ります。

長旅なので、過剰なぐらいの湿気対策と完璧なエンジン固定を施しました。

魂を込めたこのエンジンともしばしのお別れ。

来月香港で再会します。
 
イメージ 1

ロータリーエンジンのOHの話しの中でよく出てくるサイドシールのクリアランス(いわゆる⊿Eですな)。
これは、コーナーシールとサイドシールの隙間をいくつにするかってことですね。
まあ、OHでも技・ノウハウが出てしまうところです。
使用条件でも数値が変わってきます。(内緒)
イメージ 2

新品のサイドシールは、ちゃんと調整ができるようにローターのサイドシール溝の長さに対して長めで出てきます。
それをみんな削って狙いのクリアランスにするわけですね。

(13B-MSPでは話しが変わってくるので、エイトの人は流してください笑)



さて、


今OHしているFDエンジンの中古ローターでサイドシールクリアランス調整をしてたら、残り4本のところで無加工の新品シールがそのままスポッ!と入ってしまいます。

うぉ!と思いつつ、まあまあ最近出てくるサイドシールは前に比べて短めだからだろうと思い、手持ちの数十本のサイドシールできつめのものを捜します。

しかし、どれを入れても入れても、削ってもないのにスッポスポ入ります…。

一番きついやつでもクリアランスが0.2mm強…。
マツダの基準値にもはいらね~ジャン!
それも2箇所。

どうも、ローターの溝の位置が微妙に外側のようです。



さて困った。


違うローターにするかとか色々考えましたが、
三郷の通称(自称?)秘密基地のシャシー屋(略してCCEともいいます笑)の隊長?にTEL。

長いかどうかわからんが新品サイドシール在庫有り。

ということで早速ローターにコーナーシール詰めて行ってきました。

隊長手持ちのシールをすべて確認。
全部入ります…。

でも、なんとか3本だけキツキツで入るのがあったので、それを分けてもらいました!

助かった!


物があればサクッと調整して完成です。
イメージ 1

画像は使えた長いサイドシールと、近々にとったロットのサイドシール。
1mm以上違うでしょ。
どんなロットの新品シールを突っ込んでも、スカスカってことは経験上なかったですが、こんなこともあるんですね~。
ある意味当たりだな。
当たりたくないけど。苦笑

サイドシールがやけに長いと削るの大変だ~とか思いますが、短いものだともっと大変でした。笑

↑このページのトップヘ