昔から油温はどこで測ったらいいの?とか、
自分の車は油温が~℃ですが大丈夫?とか、
話しの中で出てきますが、意外に測定箇所の条件が一致してません。
そうすると話しの食い違いが出てきてしまいます。


それなら、同時に測って比べてみよう!ということで、
温度センサーを
・オイルパン
・オイルクーラー入口
・オイルフィルター入口
の3箇所に設置して、測定してみました。
オイルパン↓
イメージ 1
 
オイルクーラー入口↓
イメージ 2
 
オイルフィルター入口(エンジン入口)↓
イメージ 3

一概にそこが何度の時は、ここが何度ということは言えませんが、変化の仕方・高い低いは分かります。


参考までに、エンジンオイルの流れをザックリ説明します。

オイルパン→オイルポンプ→オイルクーラー→オイルフィルター→エンジン内部(ハウジング~エキセン~各軸受、メタポンなど)→オイルパン

という流れです。
油圧はオイルポンプから軸受まで。オイルパンに戻ってくる時には大気圧に戻ります。なので圧がかかってないのはオイルパンのみ。

さて、結果は詳細に書くとキリがないので、簡単に。

温度の高い順に、
・オイルクーラー入口>オイルフィルター入口>オイルパン
という具合です。
イメージ 4
※例として、画像は車速60キロキープで2分間走った時のピーク値
オイルクーラー入口 97℃
オイルフィルター入口(エンジン入口) 88℃
オイルパン 78℃

街乗りだとだいたい10℃ずつ変わってきます。
と言うことは、オイルパンとオイルパン直後で冷やされる前の温度は20℃も差があることになりますね。
みんなオイルパンの温度がエンジンを出た直後なので一番高いと思われがちですが、実際測ってみると一番低いのです。

ではなぜか?

1.温度センサーが流れがあるところでないと、温度変化に対してリニアに測定できないため。
2.オイルパンは油圧がかかっていないため。

この2つ。

実際、エンジンを止めて、3分くらいすると3点の温度がだいたい同じになります。

結論からすると、オイルパンで温度を測るのは、全くもってナンセンス。
温度計をつける理由は、そのつどの走行状態で何度になっているかを正確に測ることですよね。
それなのにレスポンスが悪いのは全くお話になりません。
オイルパンにセンサーをつけている人は、位置移動をオススメします。


オイルクーラー入口とオイルフィルター入口の温度差はオイルクーラー性能・車速・油圧で変わってきますので、今回は街乗りだけでの測定なので、10℃ぐらいの差でしたが、車速が高くなればその差も変わってくるでしょうね。

今度はサーキット走って測定してみます。