現在進行中のRX-8のエンジンOHは、ローター損傷ありのため、前後ともローター交換になりました。
で、新品ローターを使用するわけですが、ウチでは今回から2022年末ごろに稼働したマツダの新しいロータリーエンジン製造ラインで作られたレネシス用新型ローターを使用します。
20230613_182824
そのレネシス用新型ローターは、ローターリセスがこれまでのものとは角の形状が変わってますが、
自動車メーカーが作る補修部品なので、性能に差はないと思います。
(マツダの方からもそう聞いています)

ということで、早速レネシス新型ローターのインプレです。

まず最初に、ローターを選定するときには在庫のローターすべて重量を測って、重量差ができるだけ少なくなるように前後揃えます。
20230612_161733
20230612_161757
新型ローターの重量は、一番軽いローターと一番重いローターの差が25g。
ただ8個中6個の差は10g以下なので、前よりも重量のばらつき少ない感じ。

ローター幅は、1ローターあたり3か所×8ローター分測った限りでは、最大で20ミクロン差くらいなのでばらつき少ないです。
20230612_172053
このローター幅を基にこの後ローターハウジングを選定します。

エンジンを作るとき、うちでは新品でも中古でもローターは各部面取りや修正などを行いますが、この新型ローターは以前のものよりもバリが少ない感じ。
20230614_105146

さらにシール溝内の表面の仕上がりも綺麗です。
20230614_103005

シール溝は表面の仕上がりだけではなく、アペックスシール、コーナーシール、サイドシール溝すべて、ばらつきが少なく、精度が上がってるように感じますね。

2ローター分で12か所あるコーナーシール溝の内径の差は4ミクロンほどで、以前よりも1/3くらい。
20230614_142103

サイドシール溝は、各所それぞれに溝長さランクがあり、前期は16ランク、後期は(補修用も)20ランクに長さで分けられますが、
新型ローターはこれまでのローターに比べ、1ローターあたりの溝長さランクが6か所近しいランクで揃っている感じです。
20230615_102853

結局のところ、新型ローター良い感じ、ということです。

20230615_165550
新型ローターのガスシール調整もこれにて完了。