ロータリーエンジン研究所・REAL-TECHのRE的ブログ

茨城県下妻市にあるロータリーエンジン専門店『REAL-TECH』(リアルテック)のロータリーエンジンに特化したRE的ブログです。 RX-7・RX-8など、マツダ・ロータリーエンジン搭載車のメンテナンスやチューニング、セッティングが本業ですが、代表のハマグチは、『ロータリーエンジン研究家』としても活動しており、ロータリーエンジンの過去・現在・未来について日々研究しており、各媒体にRE関連記事の寄稿もしています。 また、RX-7やRX-8のデモカーを用いてロータリーエンジンの高効率の追求も行っており、REのパフォーマンスを高めるためのパーツ・専用オイルなども製作しています。 このブログでは、日々のリアルテックでの作業や、ロータリーエンジンやRX-7・RX-8などのRE車のウンチクも書いてます。

RTオイルをご検討の方はこちらをお読みください

よく聞かれる おすすめのRTオイル
http://realtech.livedoor.blog/archives/6537489.html

エンジンオイル交換時のオイル使用量
http://realtech.livedoor.blog/archives/16377797.html

2020年09月

RX-7・FD3S 6型のみあるある、クラッチペダル部分についてるインターロックスイッチのストッパーの破損からのエンジン始動出来ないというトラブル。

6型のみ採用されたインターロックスイッチは、クラッチを踏みこまないとエンジンスターターが作動しないという誤発進防止機能。
今時普通ですがね笑

ペダル側についているプラスチックのストッパーが劣化してよく割れます。
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赤丸の部分にストッパーが付きますがなくなると穴が開いた状態になり、スイッチが穴の中を通っちゃいます。
結果、スイッチがオンにならずスターターが回らず、不動になります。
この段階で、だいたいみんなビックリして焦ると思います笑。


キャンセルしちゃうという技も有りますが、せっかくの安全機能なのを止めるのもなんなので、一生壊れないストッパーを取り付けました。
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まあ、ちょうどよいボルト・ナットをつけただけですが笑。
ステンレス製なので割れることなく、今後は同様のトラブルの心配がなくなり安心ですね。

不動だったユーノスコスモは、エンジンも掛かったので本格的にエンジン点検。

まず最初に要のエンジンコンプレッションを測定です。

純正ロータリーエンジン・コンプレッションテスターは、2ローター分同時に測定できますが、今回は3ローターなので普段使っているテスターと、スペアとしておいてある新品コンプレッションテスターを出して、コンプレッションテスター2機掛けで3ローター同時測定しました。
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が、しかし。

そのスペアの方のテスター、コンプレッションの測定自体はちゃんと出来ますが、本体内に残るはずのバックアップデータが常にバグってしまい、後でPCに繋いでも正しいデータが出力されず...。
中の電池を入れ替えたりもしましたが、状況変わらず。

今日はタイムアップなので、明日やり直します。

ちょっと時間があいてしまいましたが、次期マツ耐用RX-8の18万kmオーバーのノーマルエンジンの実験シリーズ その5 です。

以前のお話しは以下をご覧ください。






前回のエンジンコンプレッション測定からさらに600kmほど走って、オイル交換からはトータル1800kmほど走ったので、再度コンプレッション測定しました。
と言っても、忙しくてブログに書き忘れてたので、8月末のことなんですがね笑

結果は、
フロント
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リア
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まだまだコンプレッション上がってくるぜ~~笑

オイル交換前(上)、前回オイル交換後1200km後(中)、今回オイル交換後1800km後(下)

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見れば一目瞭然、交換前、特にフロント側は悲惨な状態でしたが、今回ですべて700kpaオーバーになりましたし、リアもほぼ800kpaに到達しました。
実に80~90kpaアップです!もう別のエンジンになったかのようになりました。

RTオイルの威力が炸裂しまくり。
18万キロ走ったロータリーエンジンだって適した良いオイルを使えば、エンジンはどんどん良くなります。

もっとこの状態で走りたい感じですが、テストしたいスペックのニューテックオイルがあるので、オイル交換しちゃいました。
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こちらのオイルでもエンジンコンプレッションがどうなるか興味深いです。

現在お預かりのFDは、低走行で素晴らしい状態。
エンジン関係は改造履歴も無い完全オリジナル。

エンジンは、新車からのオリジナルのままで、初めてご来店した時のリアルチェックでもエンジンコンプレッションがほぼ全室900kpaオーバーと、元々高い状態でした。

普通はこれで満足ですが、そこから3000km、RT-01を使い続けたら…、
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全体的に20~40kpaアップしました!
新車の時だって、なかなかこの位の数値までは到達しませんよ。
それを新車から23年経ったエンジンでもこうなったりします。

RT-01に掛かれば、さらにエンジンの調子が良くなりますよ~。


そして、オイルばかりに気が取られがちですが、ロータリーエンジンはクーラントの状態維持もすごく大事です。
今回は、最強のエンジンクーラントZZ-91Rを新規導入していただきました。
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FDの場合、1発じゃ古いクーラントが抜け切れないので完全に入れ替えるのがすごく大変。
なので、何回も洗浄してからZZ-91Rを入れてます。
これで、ZZ-91Rの性能を余すことなく発揮できるようになります。

お預かりのサイドポート+シングルタービンのFDは、オイル全交換。
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こちらのFDは、リアルテックでサイドポート拡大エンジンを作って8年。
リーガルに、インジェクターやフューエルポンプも安全な範囲で各部セットアップしてあります。
エンジン回しまくってガンガン走ってますが、エンジンコンプレッションもエンジン慣らし後とまったく変わらず、快調そのもの。


今回は、一般的になかなか交換しないパワステ・フルードもしっかり交換させていただきました。

油圧パワステのフィーリングアップの出来ちゃう、ニューテック・ZZ-51改をいつも通り使用しました。
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さらに!
ニューテックのパワステ添加剤・NC-210も投入して、さらにステアリング・レスポンスアップ!
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油圧パワステのメンテナンスもお忘れなく。

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