気温が上がってくると、エンジン水温が気になってきますよね。
そこで、リアルテックがおすすめする、RX-8のエンジン冷却対策のはじめの一歩は、
コンピュータでラジエータ・クーリングファンの設定温度を下げる です。
ストリートメインでも、サーキット走る人でもまずこれ。
ロータリーエンジンの適正水温は、80~90℃です。
ノーマルだと、97度までファンモーターが動きませんので、流れに乗って走っていれば、82~85℃くらいになっても、渋滞にハマったり、ストップアンドゴーが多いとファンが動いたり止まったりを繰り返し、95~100℃弱あたりを推移します。

(エアコンの稼動具合でちょっと変わったりしますが、おおよそこの位かと思います。さらにオイルクーラーが1個な前期だと、水温の下がりが遅く、上がりが速くなる感じ)
これだと、エンジンにとってはオーバーヒートギリギリなんですよね。
例えば、クーラントをスポーツタイプに変えても水温が上がりにくく下がりやすくなりますが、ずっと車速が低ければ水温はファンが回るところまで間違いなく上がります。
そこで、コンピュータを書き換えてクーリングファンの設定を10℃ほど下げて設定すると、

すべて正常であれば、ずっとアイドリングしてて水温が上がってもこの位↓、90℃を超えるところまで行かないようになります。(後付けメーターの場合、測定部分の違いや誤差からコンピュータ側より2~3℃高く表示する場合もあります)

こうしたほうが、クーリングファンの稼動時間は増えますが、エンジンにとっては非常に楽です。
発売当時からRX-8に携わってきた17年の経験的統計からすると、ファンモーターの設定温度を下げたからってモーターの故障が多くなるといったことはないです。壊れるときはノーマル設定のままでも壊れます笑
水温が下がれば、相対的に油温も下がり(画像を見比べてみてね)、なんならエンジンルーム温度も下がると思いますので(作業で入庫した直後に、例えばオイル交換するときにはエンジン付近に手を入れますが、ファン設定がノーマル車のほうがエンジン周辺が確実に熱いです)、エンジン補機パーツ(ソレノイド抵抗値ぶっ飛ぶとか、コンピュータ配線がバキバキになるとか)も破損率も下がるような気がします。
絶対的に水温が高くなるサーキット走行でも水温が上がるスピードを多少緩やかに出来るでしょう。
ただ、富士スピードウェイや鈴鹿サーキットくらいの速度域だとファンスピードが逆に多少の抵抗になるかも知れませんが、ずっと200km/hオーバーで走ってるわけではないので、温度設定を下げることが大きなデメリットにはならないと思います。
ちなみに~、
『とりあえずコンピュータでファン設定だけ下げたい』って方のために、
リアルテックでは、クーリングファン設定のみ変更する【リアライズ・クール】といったメニューがあります。
巷には後付けファンコントローラーってのもありますが、RX-8の場合、CAN通信エラーからコンピュータ診断機が反応しなくなる場合があるので、コンピュータを書き換えて設定を変えるのが一番安心確実です。
さらに、次のステップ&メンテナンスとして、ニューテックZZ-91Rクーラントに交換すると、水温が上がりにくく、下がるスピードが速くなるので、一緒にやるのがイチ推しです。サーキット派は特にね。
暑い夏に向けて、エンジンを楽にして、気持ちも楽にしましょう♪