ロータリーエンジン研究所・REAL-TECHのRE的ブログ

茨城県下妻市にあるロータリーエンジン専門店『REAL-TECH』(リアルテック)のロータリーエンジンに特化したRE的ブログです。 RX-7・RX-8など、マツダ・ロータリーエンジン搭載車のメンテナンスやチューニング、セッティングが本業ですが、代表のハマグチは、『ロータリーエンジン研究家』としても活動しており、ロータリーエンジンの過去・現在・未来について日々研究しており、各媒体にRE関連記事の寄稿もしています。 また、RX-7やRX-8のデモカーを用いてロータリーエンジンの高効率の追求も行っており、REのパフォーマンスを高めるためのパーツ・専用オイルなども製作しています。 このブログでは、日々のリアルテックでの作業や、ロータリーエンジンやRX-7・RX-8などのRE車のウンチクも書いてます。

RTオイルをご検討の方はこちらをお読みください

よく聞かれる おすすめのRTオイル
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エンジンオイル交換時のオイル使用量
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2011年08月

今日はRX-8後期のリアライズマスターの現車リセッティング。


このRX-8は別に不具合が合ったわけではないですが、前回冬にセッティングとったので、気温の高いこの時期にデータロガーで再度セッティングを確認。


なぜかって?

そりゃ、夏と冬でマップの読む場所違うから!
ココがNAの大変なところ。

気温だけは自分じゃコントロール出来ませんからね。

一回セッティングして、お渡ししたら、はい終わり~ではなく、季節が変わったらちゃんと確認させてもらって、必要あらば修正します。


セッティングは、中間部分を少し修正が必要でしたが、おおむねOKだったので、短時間で終了しました。


コレでオールシーズン安心して踏んでいただけます。

ちなみにコレは確認修正なので、料金は頂いておりません。

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画像は書き換え中の様子。
といっても分からんか。汗

後期って前期の倍ぐらい書き換えに時間かかるのですよ。

クルマ離れが進んでいると言われますが、ここ最近20代前半のFDオーナーさんの増加率がすごいです。

何年か前は、『若い子でFD乗る子いないね~』なんていっていましたがね。

良い傾向です。


彼らはこれから先のロータリー業界を担う大事な方々です。


諸先輩方からしたら、僕ら世代なんかもまだまだだとお思いでしょうが、
それでも、更に次の世代も構築していかないといけないと思うのです。

ロータリーエンジンの未来のためにね。


なので、リアルテックはそんな彼らを勝手にサポートします!!!


分からないこと・困ってることがあれば、お気軽にお問い合わせ下さい。

こっちが気が済むまで説明します。笑

NUTECのハイパーMPグリス・NC-100。

ウチでエンジン組み立て時に使ってます。


エンジン前後のオイルシールやパイロットベアリングにグリスを埋めますが、
通常のグリスは長く使っていると硬化したりします。

このNC-100を使用すると、低フリクションでスムーズな回転を助長し、さらに耐熱性も高いので長い期間使っても大きな劣化もみられず安心です。

こういったちょっとしたところでも、長期の性能安定化・フリクション低減に努めてます。

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http:// nutec.j p/lineu p/chemi cal/nc1 00.html

ロータリーエンジンのガスシールは、皆さん良くご存知の通り、
・アペックスシール
・コーナーシール
・サイドシール
によって構成されています。


その中でも、アペックスシールやサイドシールのことは形状やクリアランスなど、色んなところで多く論じられていますが、コーナーシールについては重要性がイマイチなのか、語られることは少ないですね。

しかし!
コーナーシールも重要なのです。
同じガスシールですから、エンジン性能にかかわることは同じなのです。


確かに、OHの時に必要なクリアランス数値では、コーナーシールだけ整備書には記述が無く、純正の測定SSTがコーナーシール溝に入りきらなければOKということだけになっています。
そして、そこにコーナーシールが入ればOKになってます。
これね↓
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『市販車のコーナーシールは拡張式だから調整はいらねーよ』とおっしゃる方もいらっしゃいますがね。
拡張するからイニシャルのクリアランスはちゃんと調整しないとね。


そこでリアルテックでは、コーナーシール溝の測定には、2点間の距離を測定する『キャリパーゲージ』と内径測定の『ホールテスト』を使用します。
日本が誇るミツトヨ製。しかも、デジタル。
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デジタルなんでアナログタイプに比べて、メチャメチャ高いんです、これ。
でもね、マイクロゲージにしても何にしてもデジタル使うと、アナログでやってたことがなんだったのと思っちゃうぐらいに、すばやく正確にいっぱい測れます。
と言うことは精度がたまらなく向上するってことですよ♪

なのでウチではすべてデジタルゲージを使ってます。


この2つのデジタルゲージを使って、コーナーシール溝を正確に測定し、それにあった径のコーナーシールを選びます。

それも2ローターなら、12箇所あるコーナーシールクリアランスを1/1000mm単位できっちりとあわせます。
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でも、この調整が大変なんですよね。
とにかく手が疲れます。笑
サイドシールのクリアランス調整の方が楽です。


ちゃんとあわせたいので、コーナーシールはいつも在庫がいっぱい…。
それも時期を分けて何十個かオーダーしてます。
(といってもサイドシールも在庫いっぱいですがね。)

詳しい調整方法は、ノウハウってやつということで内緒にしておきます。笑


ロータリーエンジンは、巷で言われているほど組むのは簡単じゃないってことです。

お待たせしているFDのエンジンOH実施中。

新品ローターの仕込です。

検品して重量測定して、前後ローターを決めますが、珍しくそのままで重量が2個まったく一緒!!!
シール溝の具合もなかなか良くてね。謎
今回のローターの仕上がりは良いぞ!


新品・中古ローターで、組み付け前の手の入れ方が多少変わりますが、どちらにせよ細かいところまでバリ取りを丹念に行います。

まあ、バリ取りなんてしなくとも普通にエンジンは掛かりますがね。
しかも結構時間掛かるし。
仕上げた後の状態を、見たり指でなぞったりしてしまうと、やらずにはいられません。

拘りということですね。
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次はハウジングです。

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