だいぶブログの間が空いてしまいましたが、筑波分切りエンジンの作業も進んでおります。
今からちょっと前、まだ気温が上がる前の話ですが笑、各部クリアランス調整。
調整時は、調整前日から室温を20℃にしっかりあわせて、測定物・測定器をその温度に馴染ませてから一気に行ないます。
タフブラックコーティングを施した、ローターとステーショナリギアにそれぞれ軸受けメタルを圧入して、エキセンのジャーナル部分とのクリアランス調整。
ローターメタルは、一発で狙いの数値に入りましたが、ステーショナリギアのメインメタルのリア側が、難儀しました。
ダミーメタルを突っ込んで、基準値を出して、そこから割り出した寸法のメタルを圧入して、測定。
2点測定・3点測定どちらの測定数値を何回見ても・考えても、どうしても3ミクロンほど内径が小さくて気に入らない。
よくある話です。苦笑
(確認ですが、1ミクロン=0.001mmです。)
1サイズ薄いメタル入れたらOKでしょ!って、せっかく入れた新品メタルを抜き替えて再度測定したら、
おい、1ミクロンしか変わらないじゃん!(まあ、そんなこともよく有ります)
もったいないけど、もう一回、さらに1サイズ薄いメタルに交換して、測定すると、
これで完璧!
1個5,000円オーバーのメインメタルを2個パーにしてしまったので、この作業の赤字は決定しましたが、気に入った数字になったのでOK!
お次は、ローターの幅にあわせて、ローターハウジングを選別。
いい感じの最終3候補から、絶対値とバランスの良い2枚を選出しました。
フロント用、リア用と選んだら、分からなくならないように、フロントローターハウジングにエンジンマウントブラケット用のスタッドボルトを取り付けます。
一応マーカーでFとRのように識別マーキングしますが、組み立て前にもう一回洗浄するので、マーキング消えても分かるようしときます。
最後は、ガスシールのクリアランス調整。
ローターにあわせて、アペックスシール、コーナーシール、サイドシールを合わせていきます。
ローターの各シール溝内にもタフブラックコーティングがしっかり乗っかってるんで、溝内の確認して、シール調整も慎重に行ないましたが、コーティング前の下処理をしっかり行なってましたので、調整はスムーズに出来ました。
各シールすべてに溝番号をマーキングして、専用のシールケースに入れて組立まで保管します。
これでクリアランス調整関係は完了。